2022年12月19日 営業ノウハウ

カスタマーサクセスとは、顧客が商品やサービスを通じて成果(成功体験)を得られるよう、企業側から能動的に支援する取り組みのことです。サブスクリプション型ビジネスの普及により、「売って終わり」ではなく「使い続けてもらう」ことが売上を左右するようになり、重要性が高まっています。
本記事では、カスタマーサクセスの意味、カスタマーサポートとの違い、具体的な業務内容、重要KPI、代行・アウトソーシングを活用する方法を解説します。
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カスタマーサクセスとは、直訳すると「顧客の成功」で、顧客が自社の商品・サービスを活用して目的を達成できるよう、能動的に働きかける活動や職種を指します。
SaaSをはじめとするサブスクリプション型のビジネスでは、契約を継続してもらえなければ売上が積み上がりません。顧客が商品を使いこなせず成果を実感できないと、解約につながってしまいます。そこで、企業側から先回りして活用を支援し、解約を防ぎながらLTV(顧客生涯価値)を高める役割として、カスタマーサクセスが注目されるようになりました。
カスタマーサクセスとよく混同されるのが、カスタマーサポートです。最大の違いは、顧客に対する姿勢が「能動的」か「受動的」かという点にあります。

| 比較項目 | カスタマーサクセス | カスタマーサポート |
|---|---|---|
| 姿勢 | 能動的(企業側から働きかける) | 受動的(問い合わせに対応する) |
| 目的 | 顧客の成功体験の実現、解約防止、LTV向上 | 顧客の疑問・トラブルの解決 |
| 主なKPI | 解約率、更新率、アップセル率など | 応答率、解決までの時間、対応品質など |
| 収益への関わり | 売上を生み出す部門として設計されることが多い | コストセンターと位置づけられることが多い |
営業は「新規の契約を獲得すること」が主なミッションであるのに対し、カスタマーサクセスは「契約後の顧客に成果を出してもらい、取引を継続・拡大すること」がミッションです。契約をゴールにするか、スタートにするかが異なります。
コンサルタントは顧客の課題解決そのものを商品として提供しますが、カスタマーサクセスは自社商品の活用を通じて顧客の成功を支援することが役割です。支援の対象が「自社商品の顧客」に限定される点が異なります。
カスタマーサクセスの業務は、顧客の利用フェーズに沿って進みます。代表的な業務は以下のとおりです。

契約直後の顧客が商品・サービスを使い始められるよう支援する業務です。初期設定のサポートや操作説明会などを通じて、「使い方がわからないまま放置され、解約される」ことを防ぎます。オンボーディングの完了率は、その後の継続率を大きく左右します。
導入後、顧客が商品を業務に定着させ、成果を実感できるよう支援します。活用状況のモニタリング、定期的なフォロー面談、活用事例の共有などが代表的な取り組みです。
利用データから解約の兆候(ログイン頻度の低下など)を察知し、先回りしてフォローします。更新時期の顧客に対しては、これまでの成果を振り返り、継続の価値を示すことが重要です。
商品を活用して成果を実感している顧客に対しては、上位プランや関連サービスを提案し、客単価とLTVの向上を図ります。アップセルの考え方はアップセル・ダウンセルの違いについてで詳しく解説しています。
顧客から寄せられた要望や不満を集約し、商品開発やマーケティング部門へフィードバックする役割も担います。顧客に最も近い部門として、商品改善の起点になります。
カスタマーサクセスの成果は、以下のようなKPIで測定するのが一般的です。
| KPI | 内容 |
|---|---|
| 解約率(チャーンレート) | 一定期間内に解約した顧客の割合です。カスタマーサクセスの最重要指標とされます。 |
| オンボーディング完了率 | 導入支援を完了し、商品を使い始められた顧客の割合です。 |
| 更新率(リテンションレート) | 契約を継続した顧客・売上の割合です。 |
| アップセル・クロスセル率 | 上位プランや関連商品の追加購入に至った割合です。 |
| NPS | 商品を他者に薦めたい度合いを数値化した、顧客ロイヤルティの指標です。 |
| LTV(顧客生涯価値) | 1顧客が取引期間全体でもたらす利益の合計です。 |
カスタマーサクセスの重要性は理解していても、専任チームを社内に立ち上げるには人材の採用・教育に時間とコストがかかります。そこで近年は、カスタマーサクセス業務の一部を代行会社にアウトソーシングする企業も増えています。

代行・アウトソーシングを活用できる主な業務には、以下のようなものがあります。
外部の専門スタッフを活用すれば、社内リソースを増やさずに既存顧客フォローの体制を整えられます。特に、営業やサポートの担当者が既存顧客フォローを兼務していて手が回っていない企業には、有効な選択肢といえるでしょう。
委託先を選ぶ際は、電話やヒアリングによる顧客コミュニケーションの実績、レポートの質、自社商材への理解度を確認することが大切です。
A. 顧客が商品・サービスで成果を得られるよう、企業側から能動的に支援し、解約防止とLTV向上につなげる活動のことです。
A. サポートは問い合わせに対応する「受動的」な役割、サクセスは企業側から先回りして働きかける「能動的」な役割です。目的もサポートは問題解決、サクセスは成功体験の実現と継続率向上にあります。
A. 可能です。フォローコールや利用状況のヒアリング、更新案内、アップセル提案などを代行会社に委託できます。専任チームの立ち上げが難しい企業では、外部活用が現実的な選択肢になります。
カスタマーサクセスとは、顧客の成功体験を能動的に支援し、解約防止とLTV向上につなげる取り組みです。サブスクリプション型ビジネスの拡大にともない、営業・サポートと並ぶ重要な機能になりつつあります。
一方で、専任体制の構築には人材とノウハウが必要なため、代行・アウトソーシングの活用も有効です。
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