2024年1月12日 コールセンター
コールセンターの入電数は、サービスの質や工数を図るための重要な指標です。入電数が多いコールセンターほど、多くの顧客ニーズに応えられているともいえるでしょう。ここでは、コールセンターの平均入電数について、業種別の目安や改善のコツなどをご紹介します。
目次
そもそも入電とは、電信・電報による知らせが届くことを意味する言葉です。つまり、コールセンターにおける入電とは、電話やメールなどで顧客から問い合わせが入ることをさします。
また、入電とよく似た言葉に「受電」と「架電」があります。あわせて確認しておきましょう。
受電とは、電話やメールなどで連絡を受けることをさす言葉です。入電と受電は、どちらも電話を受けるという意味ですが、ニュアンスが少し違います。
入電は、コールセンターなどにかかってくる電話のことであり、オペレーターが対応することが特徴です。一方、受電はオフィスなどにかかってくる電話のことで、社員が受け取るものをさします。
架電はもともと「電話線を架ける」に由来する法律用語であり、「電話をかける」ことを意味する言葉です。したがって、コールセンターにおける架電とは、オペレーターが顧客に電話やメールで連絡することをさします。
一方、架電と同じ読み方である「荷電」は、荷物や手紙などの配達物についての連絡をすることを意味する言葉です。
コールセンターの入電数は、商材や業種によって大きく異なりますが、一般的には1日あたり40件〜60件程度だといわれています。ただし、あくまでも平均値であり、実際には時間帯や曜日によっても変動するため注意が必要です。
時間別の入電数については、一般的には午前中が多く、午後から夕方にかけて減少し、夜間は少ない傾向があります。ただし、商材や業種によって異なるため注意しなくてはいけません。例えば、飲食店や美容院などの予約受付では昼間が多く、通販やインターネットサービスなどの問い合わせ対応においては、夜間の入電数が多い傾向です。
曜日別の入電数については、一般的には月曜日がもっとも多く、金曜日はもっとも少ない傾向です。しかし、これも商材や業種によって異なります。例えば、金融機関や保険会社などの契約関係においては、土曜日や祝日が多く、旅行会社やホテルなどの予約関係では週末や連休前後の入電数が多い傾向です。
「2020年度 コールセンター企業 実態調査」によると、業種別の入電数は、以下の通りです。
・通信、インターネットサービス:1人当たり平均受電件数 38.7件
・飲食、外食:1人あたり平均受電件数 36.9件
・化粧品、健康食品:1人あたり平均受電件数 34.3件
・メディア、出版:1人あたり平均受電件数 32.8件
・家具、家電:1人当たり平均受電件数 31.6件
なお、本調査は「テレマーケティング・エージェンシー」として登録されている会員企業を対象としています。そのため「総合窓口」や「契約関係」などの業種は含まれていません。
参考:一般社団法人日本コールセンター協会/『2020年度 コールセンター企業 実態調査』報告
入電への応答を効率化するためには、問い合わせが入った際、すぐに対応できるオペレーターを適切な人数で配備することが大切です。
WFM(ワークフォースマネジメント)とは、仕事の質を落とさずに、オペレーターの働き方を最適化していく考え方です。コールセンターは、常に人手不足であることに加え、人件費も高騰している傾向があるため、WFMの実施は効果的でしょう。
WFMを実施するためには、オペレーターのシフト管理システムを導入するのがおすすめです。例えば、データ分析で入電が多くなったり少なくなったりする時間帯を予測して、必要な人数のシフトを自動的に作ってくれるシステムがあれば、オペレーターのアサイン状況を最適化できるため、入電に対応しやすくなる効果が期待できます。
コールセンターの生産性を向上するためには、KPIを設定することが大切です。KPIとは、目標に近づくために必要な数値で、定期的にチェックすることにより、目標に向かって着実に業務を進めやすくなります。
コールセンターで使うKPIには多くの種類がありますが、入電に関するKPIの1つが「応答率」です。入電時に、オペレーターが対応できた割合を示します。
応答率を適宜チェックすることにより、時間や曜日、事業の内容によって変わる入電数に対して、オペレーターが最適な人数で対応できているかどうかを測ることが可能です。そのため、応答率を高めることによって、オペレーターの働き方を最適化できるでしょう。
例えば、すべての顧客対応データを1つにまとめるシステムを導入することにより、入電対応の業務効率が改善されるでしょう。また、自動音声で顧客の要望に合った担当者につなぐIVR機能の活用もおすすめです。
よくある質問をWebサイトに載せておくFAQ機能を提供することにより、無駄な入電数を減らす効果も期待できます。チャットボット機能は、AIが顧客の質問に自動返答するため、オペレーターの負荷を減らすことが可能です。
コールセンターの入電数は、1日あたり40件〜60件程度が一般的でしょう。また、コールセンターの入電数を増やすためには、WFMの実施やKPIの設定・管理、システムの導入などが効果的です。
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