コールセンターの適正人数とは?計算方法や占有率の目安も紹介 – DRM SalesKnowledge Media

コールセンターの適正人数とは?計算方法や占有率の目安も紹介

2024年1月12日 コールセンター

コールセンターを運用する際には、適正なオペレーターの人数を算出しなくてはいけません。コールセンターの適正人数を算出するためには、アーラン式Cと呼ばれる計算式を活用するのが一般的です。

ここでは、アーラン式Cの計算方法や占有率の目安などについて解説します。

コールセンターの適正人数は「アーラン式C」で算出できる

アーラン式Cとは、コールセンターに必要なオペレーター数を求めるために用いる式です。また、計算を実施するためには、KPIを算出することが必要です。

アーラン式Cの計算に必要なKPI

アーラン式Cの計算に必要なKPIは、以下の3種類です。

AHT

AHTとは「Average Handling Time」の略語で、コールセンターの1件あたりの平均処理時間を表すKPIです。

コールセンターの業務効率や顧客満足度に影響する重要なKPIですが、短ければ良いものではありません。AHTを無理に短縮すると、顧客の問題解決や信頼関係が損なわれる可能性はあります。

ASA

ASAとは「Average Speed of Answer」の略語で、コールセンターに電話をかけてからオペレーターにつながるまでの平均時間を表すKPIです。コールセンターの応対品質や顧客満足度に影響する重要なKPIといわれており、こちらもAHT同様に長ければ良いわけではありません。ASAが長すぎると、顧客の不満や離脱が増える可能性もあるためです。

コール時間

コール時間とは、コールセンターでオペレーターが顧客と通話する時間のことで、AHTの一部です。コール時間が短すぎると、顧客の要望や感情を十分に聞き取れなかったり、適切な回答やサービスを提供できなかったりするリスクが発生します。

アーラン式Cの計算方法と注意点

アーラン式Cの具体的な計算方法と注意点をご紹介します。

アーラン式Cの計算式

出典:株式会社東京テレマーケティング

 

アーランC式の計算式は、上図のように表記されます。

Aは要求トラフィック(単位時間あたりの到着率×平均サービス時間)Nはオペレーターの数Pは待ち行列に並ぶ確率です。また、アーランC式を活用してオペレーター数を求めるためには、以下の手順を踏む必要があります。

・単位時間あたりの到着率と平均サービス時間を調べる

・要求トラフィックAを計算する

・目標とする放棄率や応答時間などのサービスレベルを設定する

・アーランC表や計算ツールなどを使って、AとサービスレベルからNを逆算する

アーラン式Cの注意点

アーラン式Cは複雑な計算式ですが、概要だけ理解しておけば、Webサイトの計算ツールなどで簡単に算出できます。ただし、この式は「放棄率0%」という前提で計算されているため、実際のコールセンターでは放棄率の大小で必要となるオペレーターが変動する点に注意が必要です。

コールセンターの人数が最適か確認する指標

アーラン式Cを活用し、自社コールセンターにおける最適なオペレーターの数を算出した後は、その妥当性を判断することが大切です。その際には、以下3つの指標を活用しましょう。

稼働率

稼働率とは、コールセンターのオペレーターが、実際に電話対応を行っている時間の割合を示す指標です。稼働率が高いほど、オペレーターは忙しく働いていることになります。

占有率

占有率とは、コールセンターのオペレーターが電話対応を行っている時間のうち、実際に顧客と通話している時間の割合を示す指標です。占有率が高いほど、オペレーターは顧客と長く会話していると解釈できます。

コールセンターにおける占有率の目安

コールセンターの占有率は、76~87%程度が適正範囲だといわれています。占有率が高すぎると、オペレーターの疲労やストレスが増える可能性は高いでしょう。また、占有率が低すぎる場合は、オペレーターの能力や人員配置が適切でない可能性があるため注意が必要です。

呼量予測

呼量予測とは、コールセンターにかかってくる電話やメールなどの問合せ件数を予測することです。呼量とは、単位時間あたりの通信回線の占有量を示す指標です。

呼量予測は、適切な人員配置やシフト管理を行うために実施します。呼量予測を行う方法としては、過去データや季節変動・イベント・キャンペーンなどの要因を分析する定量的手法や、専門家や現場スタッフの意見や経験を参考にする定性的手法が一般的です。

まとめ

コールセンターの適正人数は、アーラン式Cで算出することが可能です。また、コールセンターの占有率は、76~87%程度が適正範囲といわれています。ただし、コールセンターの規模やサービス目的などによって変動するため、自社にとって最適な値を見出すことが重要です。

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