2024年10月29日 営業ノウハウ
収益を安定させるためには、新規事業による新たな収益の柱を立てることが重要です。そのため、多くの企業が新規事業開発に取り組んでいます。
しかし、新規事業を成功させるのは簡単なことではありません。特に、新しい商品やサービスを市場に訴求し、収益につなげることは非常に難しい取り組みだといえるでしょう。
そこで今回は、新規事業を成功につなげる営業戦略と、よくある課題について詳しく解説します。新規事業を検討されている場合は、ぜひご参照ください。
目次
新規事業を成功させるためには、さまざまな取り組みが必要です。ここでは、新規事業を成功につなげる営業戦略の立て方をご紹介します。
まず、参入する市場の規模や顧客が抱えているニーズを調査し、競合他社の強みや弱みを分析します。市場の規模、成長性、トレンドを把握し、主要な競合他社の強みや弱みを分析しましょう。
自社のポジショニングや差別化戦略を明確にできます。また今後の動向を予測し、外部環境の変化に対応することも可能です。
次に、自社商品の優位性や弱みを客観的に分析します。後発の商品を手に取ってもらうためには、差別化が欠かせません。SWOT分析や4P分析などのフレームワークを活用し、商品の強み・弱み、機会・脅威を評価します。また、自社のリソースも把握することが重要です。
ビジネスモデルを構築する場合、ターゲット設計が必須です。自社の商品が誰に、どのような価値を、どれだけ提供できるのかを明確にし、顧客データや調査データを基にターゲット像を明らかにしましょう。
STP分析(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)やペルソナ設定を用いて、具体的な顧客像を描きます。
商品認知から購入に至るまでのプロセスを可視化し、各フェーズにおけるターゲットの心情変化や行動を把握することも大切です。効果的なアプローチを検討できます。
顧客のタッチポイントを把握し、各段階での最適なアプローチを設計することで、顧客体験を向上させましょう。
カスタマージャーニーに沿って営業プロセスを設計します。営業プロセスとは、顧客との関係を構築するために必要な活動です。市場環境は常に変化するため、継続的に改善することが求められます。
営業プロセスの設計では、集客から成約までの一連の流れを明確化しなくてはなりません。PDCAサイクルを回しながら、各プロセスの活動内容や目的を設定し、効率的な営業活動を実現することが大切です。
KGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)とKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)は、目標達成のための具体的な指標です。KGIは最終的な目標を示し、KPIはその達成度を測るための中間指標です。売上や利益などの具体的な数値目標を設定します。
また、SMART(Specific、Measurable、Achievable、Relevant、Time-bound)原則に則って設計することで、達成可能で具体的な目標を立てることが可能です。
営業活動を行うために、必要な資金調達の方法を検討しなくてはなりません。融資や補助金、投資家からの支援など、さまざまな方法があります。近年は、クラウドファンディングも有効な手段の1つです。
各方法のメリット・デメリットを比較し、事業のフェーズやリスクに応じた最適な方法を選択しましょう。
営業活動が想定通りに進まない場合に備え、リスクマップを作成します。リスクマップとは、事業に影響を与える可能性のあるリスクを可視化し、対策を講じるためのツールです。回避・移転・低減・保有の各リスクを導き出し、発生確率と影響度を評価し、優先順位をつけて管理します。
また、事業計画書においてもリスク対策が求められるため、事前に作成しておきましょう。
新規事業営業を実施する際には、以下の4点が課題になる場合が多いです。
・リソース不足
・市場ニーズとのズレ
・ターゲットが不明確
・判断精度のブレ
ここからは、それぞれの内容を解説します。
新規事業を立ち上げる際、資金や人材、時間などのリソースが不足することがよくあります。先行きが不透明な中、莫大なリソースを投下するのは難しいでしょう。リソースが限られているため、配分に頭を悩ませることが多いです。
特に初期段階では、限られたリソースで多くの業務をこなす必要があり、専門的なスキルを持った人材の確保は難しいでしょう。その結果、迅速な意思決定や行動が難しくなり、競合に後れを取るリスクが高まります。
市場のニーズを正確に把握することは、非常に難しいです。市場は絶えず変化し、顧客の嗜好やニーズも日々変わっていきます。過去のデータや経験だけに頼ると、現在のニーズを誤解してしまうリスクが高まります。提供する商品やサービスが市場の期待に応えられず、競争力を失う可能性が高いでしょう。
新規事業立ち上げの際には、市場や競合の調査を必ず実施します。しかし、実際に営業活動を始めたら「見込みと違った」というケースはよくあることです。そのため、臨機応変に戦略を修正しなければなりません。
顧客ターゲットが不明確な場合、マーケティングや営業活動が効果的に行えません。ターゲット層を幅広く設定しすぎると、商品開発やサポート体制も幅広くする必要があり、結果的に顧客満足度が下がることがあるためです。
特定のターゲットに絞る場合、「本当にこのような人はいるのか」と不安になりがちです。しかしターゲットが曖昧な商品やサービスは、誰にも刺さりません。したがって、明確なターゲット設定がないと、リソースの無駄遣いにもつながります。
新規事業は既存事業と比べてデータが少ないため、受注判断の精度がブレやすいことも課題です。歩留まりを計算しても、それが当たらず下振れることも多いでしょう。
特に、市場の変化に対応するためのデータ分析やフィードバック収集が不十分だと、誤った判断を下すリスクが高まります。事業の方向性が定まらず、成長が停滞することもあるでしょう。勝ちパターンを早期に確立することが事業成功のポイントです。
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新規事業を上市したあと、すぐに大きな成果を上げるのは困難です。しかし、いくつかのポイントを押さえることで、営業成果を高める効果が期待できます。ここでは、新規事業を立ち上げてからすぐに営業成果を出すポイントを5つご紹介します。
新規事業の営業においては、マネージャやリーダークラスが成果を出すことは必須です。そうでないと説得力が生まれず、部下のモチベーションも低下してしまうでしょう。
リーダーが自ら率先して行動し、成果を出すことで、チーム全体によい影響を与えます。リーダーの行動は他のメンバーにとっての模範となり、モチベーションを高める要因となるためです。リーダーシップを発揮することで、チームの方向性が明確になり、目標達成に向けた一体感が生まれます。
新規事業では、価格競争に巻き込まれないようにすることが重要です。安易な値下げは利益率を圧迫し、ブランド価値を損なう可能性があります。代わりに、商品の付加価値を高め、価格に見合った価値を提示することで、顧客の購入意欲を高めることができるでしょう。
また、値下げは部下のモチベーション低下を招く可能性が高いです。成果を求めるがあまり、値下げしたくなる気持ちもわかりますが、継続購入や大量購入などのディスカウント以外は値下げしないほうがよいでしょう。
新規事業を立ち上げてからすぐに営業成果を出したい場合は、社員の意欲を高める必要があります。社員の意欲を高めるためには、適切な評価制度やインセンティブを導入することが効果的です。
また、社員一人ひとりの成長を支援する環境を整えることで、自己実現の機会を提供し、モチベーションを維持できます。定期的なフィードバックやコミュニケーションも重要です。
一方、給料に反映させるなど、強制力で行動させるのはモチベーションが長続きしません。商品を広げる大義名分や、お客様の喜びの声などを会話に取り入れ、社員の意欲を高めることが大切です。
チーム内での仲間意識を醸成することは、協力体制を強化し、業務の効率化につながります。チームビルディング活動や共同プロジェクトを通じて、メンバー間の信頼関係を築くことが大切です。共通の目標に向かって協力することで、チーム全体のパフォーマンスが向上し、新規事業の営業活動が成功する可能性も高くなるでしょう。
「営業=自分だけが成果を出せばよい」わけではありません。チームとして成果を出すことで意欲も高まり、会社の利益にもつながります。一体感を持って営業活動に取り組むことが大切です。
新規事業の営業を行う場合、商品に対する自信と誇りは必要不可欠です。「最高の商品を売っている」というマインドを持てるとよいでしょう。
社員が自信を持って商品を紹介できるように、製品知識の研修や成功事例の共有を行うことが効果的です。自社の強みを理解し、それを顧客に伝えることで、信頼を築けます。また、成果が停滞しているときなどは、改めてミーティングで意識をすり合わせることが重要です。
新規事業の成功には、効果的な営業戦略が欠かせません。市場調査と競合分析、自社商品の差別化、明確なターゲット設計が重要です。
また、顧客の購入プロセスを可視化し、最適な営業プロセスを設計することが求められます。KGI・KPIの設定、資金調達方法の精査、リスク管理も含めた営業戦略が必要です。よくある課題として、リソース不足、市場ニーズとのズレ、ターゲットの不明確さ、判断精度のブレが挙げられます。
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