2022年10月25日 営業ノウハウ

アップセルとは、顧客が現在購入・利用している商品やサービスよりも上位の商材を提案し、客単価を高める営業手法です。新規開拓に比べて効率よく売上を伸ばせる一方、提案の仕方を誤ると「押し売り」と受け取られ、顧客との関係を悪化させるリスクもあります。
本記事では、アップセル営業のメリット、成功しやすい提案方法、提案のタイミング、トーク例、気をつけたい注意点について解説します。
アップセルで客単価を伸ばしたい企業様へ
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営業リソースが足りない、既存顧客の単価を伸ばしたいといった課題をお持ちの場合は、ぜひご相談ください。

アップセルとは、顧客がすでに購入・検討している商品よりも高単価・上位グレードの商材を提案し、1顧客あたりの売上を高める手法です。似た用語にクロスセルとダウンセルがあり、それぞれ提案の方向性が異なります。
| 手法 | 提案内容 | 例 |
|---|---|---|
| アップセル | 現在の商材より上位・高単価のものを提案します。 | スタンダードプランからプレミアムプランへの切り替えを提案する。 |
| クロスセル | 現在の商材に関連する別の商材をあわせて提案します。 | パソコンの購入者に周辺機器や保守サービスを提案する。 |
| ダウンセル | 予算が合わない顧客に、価格を抑えた商材を提案します。 | 解約を検討する顧客に低価格プランを案内し、取引を継続する。 |
アップセルの基本的な考え方については、アップセルとは?クロスセルとの違いや成功のポイントやアップセル・ダウンセルの違いについてもあわせてご確認ください。
アップセルの最大のメリットは、客単価の向上による売上増加です。すでに取引のある顧客への提案のため、新規顧客の開拓に比べて営業コストを抑えながら売上を伸ばせます。
一般的に、新規顧客の獲得には既存顧客への販売よりも多くのコストがかかるといわれています。労働人口の減少で営業リソースの確保が難しくなっている現在、既存顧客との取引を深めるアップセルは、効率よく売上を伸ばす手段として重視されています。
また、上位商材への切り替えによって顧客の課題がより深く解決されれば、満足度や継続率の向上にもつながります。アップセルは単なる単価アップではなく、LTV(顧客生涯価値)を高める取り組みといえるでしょう。
アップセルでは、顧客に提案する商材の価値を納得してもらったうえで、購入につなげる工夫が必要です。成功しやすい代表的な方法を3つ紹介します。
アップセルを実現するためには、複数グレードの商材を準備しておくと効果的です。価格が高いものほど高付加価値になるように設計しておくことで、顧客のニーズに合わせた提案がしやすくなります。
グレードが1つしかない場合、顧客は「買うか買わないか」の二択になりますが、複数の選択肢があれば「どれを買うか」という比較の視点で検討してもらえます。
複数の商材を購入すると価格が安くなる仕掛けを作ることも、アップセルの実現に適しています。例えば、1つ1,000円の商品を3つ購入すると2,500円になるといったケースは、定番のアップセル事例といえるでしょう。
顧客に継続して商品を購入してもらえる仕組みづくりも大切です。例えば、月額課金で利用できるサブスクリプションや、商品がなくなりそうなタイミングで届く定期コースなどが挙げられます。継続的な接点があるほど、上位商材を提案する機会も増えます。

アップセルは「何を提案するか」だけでなく「いつ提案するか」で成果が大きく変わります。以下のようなタイミングは、顧客が商材の価値を実感しており、提案を受け入れてもらいやすい場面です。
逆に、導入直後でまだ価値を実感できていない段階や、クレーム対応の直後などに提案すると、不信感につながりやすいため避けるべきです。顧客の利用状況を把握し、最適なタイミングを見極めることが重要です。
アップセルのトークでは、「高いものを売る」のではなく「顧客の課題をより確実に解決する手段を提案する」姿勢が基本です。以下のポイントを意識しましょう。
例えば「上位プランはいかがですか」とだけ聞くのではなく、「最近アクセスが増えていて、現在のプランでは上限に近づいています。上位プランなら余裕を持って対応でき、◯◯機能も使えるようになります」のように、顧客のデータや状況を根拠にした提案が効果的です。
アップセルを提案する際には、以下のポイントに注意が必要です。

アップセルを成功させるためには、顧客ニーズの把握が必須です。顧客が望まない商材をいくら提案しても、アップセルは実現できません。それどころか、金額の高い商品をゴリ押しされたと感じられ、商談の失敗や関係性の悪化につながる可能性もあります。
顧客ニーズを把握するためには、社内での顧客管理を徹底し、顧客の課題や商材への興味、商談ステータスといった状況を営業チーム全体で共有することが欠かせません。CRM(顧客管理ツール)などを活用して、顧客管理を効率化するのも有効です。
信頼できない相手から高単価の商材を提案されても、購入してもらえる可能性は低いでしょう。普段から顧客と密接にコミュニケーションをとり、信頼関係を築いておくことが大切です。
そのため、アップセルを行う営業担当者には高いスキルが要求されます。営業リソースが少ない企業や、早期に売上増加を実現したい企業にとっては、頭の痛い問題といえるでしょう。
アップセルはあくまで顧客の課題解決が前提です。顧客に不要な上位商材を売ってしまうと、一時的に売上は伸びても、解約や不満につながり、長期的にはLTVを下げる結果になります。「この提案は顧客のためになるか」を判断基準にすることが、結果的に成果への近道です。
A. 顧客の課題によって異なります。現在の商材で不足を感じている顧客にはアップセル、別の課題を抱えている顧客にはクロスセルが適しています。両者は併用も可能です。
A. 顧客が商材の価値を実感しているタイミングです。利用頻度が高まったとき、成果が出た直後、契約更新時などが代表的です。導入直後やクレーム対応直後の提案は避けましょう。
A. 顧客ニーズを把握しないまま、売り手都合で提案してしまうことです。顧客の利用状況や課題を踏まえない提案は「押し売り」と受け取られ、信頼関係を損なう原因になります。
アップセル営業で意識すべきことは、顧客ニーズの把握、信頼関係の構築、そして提案のタイミングです。これらがそろって初めて、顧客に喜ばれながら客単価を伸ばすことができます。
一方で、アップセルには顧客理解と提案力の両方が求められるため、営業リソースやノウハウが不足している企業には難易度の高い取り組みでもあります。テレアポからの新規接点づくりについては、【例文付き】テレアポを成功に導くコツ!法人(BtoB)と個人(BtoC)の違いを徹底解説も参考にしてください。
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