営業活動において、アップセルは非常に重要です。
しかし、アップセルは顧客により多くの料金を支払ってもらう必要があるため、営業マンはさまざまな点に注意しておかなくてはいけません。今回は、アップセルで営業マンが意識しておくべきことについて解説します。

アップセルのメリット

アップセルのメリットは、客単価向上による売上増加といえます。

アップセルとは、顧客が現在購入・利用している商品やサービスよりも高単価の商材を提案することによって、客単価向上を実現する施策です。アップセルは同一顧客の単価アップを実現するため、新規顧客や販路を開拓する必要がなく、効率よく売上向上につなげられます。

少子高齢化の影響で年々労働人口が減少傾向の日本企業においては、新規顧客や販路開拓のために多くの営業リソースを捻出することが難しい状況です。そのため、アップセルを行って、効率よく売上向上を狙う企業が増えています。

なお、アップセルの概要については、以下の記事でも詳しく解説しているのであわせてご確認ください。

アップセルとは？クロスセルとの違いや成功のポイント

アップセルで成功しやすい営業方法

アップセルは、現在よりも高い商品やサービスを提案する必要があります。そのため、顧客に提案する商材の価値を腹落ちさせたうえで、購入させる工夫が必須です。アップセルで思考しやすい代表的な営業方法を紹介します。

複数グレードの商材を準備

アップセルを実現するためには、複数グレードの商材を準備しておくと効果的です。価格が高いもののほうが高付加価値になるように設定しておくことで、顧客ニーズに合わせた提案が可能になり、アップセルを実現しやすくなります。

まとめ買いによるお得感の創出

複数の商材を購入することによって、価格が安くなる仕掛けをつくることも、アップセルの実現に適しています。例えば、1つ1,000円の商品を3つ購入すると2,500円になるといったケースは、定番のアップセル事例といえるでしょう。

継続購入につながる仕組みづくり

アップセルを実現するためには、顧客に継続して商品を購入してもらえる仕組みづくりが大切です。例えば、月額継続課金で利用できる仕組みや、商品が無くなりそうなタイミングで顧客のもとに届ける定期コースなどの方法が挙げられます。

アップセルで気をつけること

アップセルを実現する際には、営業マンは以下のポイントに留意しなくてはいけません。それぞれのポイントについて解説します。

顧客ニーズを把握すること

アップセルを成功させるためには、顧客ニーズの把握が必須です。顧客が望まない商材をいくら提案しても、アップセルは実現できません。それどころか、金額の高い商品をゴリ押しされたと感じられ、商談が失敗したり関係性の悪化につながったりする可能性もあります。

顧客ニーズを把握するためには、社内での顧客管理を徹底し、それぞれの状況を可視化しておくことが必須です。顧客の課題や商材への興味、商談ステータスといった状況を共有し、すべての営業マンが把握しなくてはいけません。そのためには、CRM（顧客管理ツール）などを活用して、顧客管理を効率化する必要もあるでしょう。

良好な信頼関係を築くこと

アップセルを成功させるためには、普段から顧客と良好な関係性を築くことが大切です。信頼できない相手から高単価の商材を提供されても、購入してもらえる可能性は低いでしょう。

そのため、普段から顧客と密接にコミュニケーションをとり、信頼関係を築いておくことが欠かせません。したがって、アップセルを実現するためには、営業マンにも高いスキルが要求されます。営業リソースが少ない企業や、すぐに売上増加を実現したい企業には、頭の痛い問題だといえるでしょう。

アップセルがうまくいかない場合は、営業代行を利用するのも1つの方法です。営業代行とは、プロの営業マンがクライアントの営業活動を代行してくれるサービスで、近年導入する企業が増えています。営業代行を活用すれば、自社のリソースを増やさずにアップセルを実現できる可能性が高いのでおすすめです。

まとめ

アップセルで営業マンが意識しておくべきことは、顧客ニーズを把握することと良好な信頼関係を築くことです。この2つを実現できなければ、アップセルを成功させることは難しいでしょう。営業マンには高いスキルが要求されることを覚えておく必要があります。

そのため近年、営業代行を活用してアップセルを実現する企業が増えています。

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