コールセンターの後処理とは?平均時間・遅い原因・短縮方法を解説 – DRM SalesKnowledge Media

コールセンターの後処理とは?平均時間・遅い原因・短縮方法を解説

2024年1月12日 コールセンター

コールセンターでは、顧客との通話が終わった後にも、対応履歴の入力や関連部署への連携などの後処理が発生します。後処理に時間がかかると、次の入電や架電に移るまでの時間が長くなり、オペレーターの生産性や応答率に影響することがあります。

一方で、後処理時間を短くすることだけを優先すると、対応履歴の記録が不十分になり、次回対応や品質管理に支障が出る可能性もあります。

本記事では、コールセンターの後処理とは何か、後処理時間の平均、遅くなる原因、短縮する方法について解説します。

なお、後処理時間の長さは顧客の待ち時間にも影響します。待ち時間の改善については、コールセンターの待ち時間はなぜ生じる?短縮するコツを紹介でも解説しています。

 

コールセンターの後処理時間や応対品質を改善したい企業様へ

DRMでは、コールセンターの運用設計から対応マニュアルの整備、CRMを活用した対応履歴管理、応対品質の改善まで一貫して支援しています。

後処理時間の長さや、オペレーターごとの入力ルールのばらつきに課題を感じている場合は、ぜひご相談ください。

 

コールセンターの後処理とは

コールセンターの後処理とは、顧客との通話が終わった後に行う業務のことです。英語ではACW(After Call Work)と呼ばれ、1件の対応が完了するまでに必要な重要な作業です。

後処理には、通話内容の記録、問い合わせ内容の分類、対応結果の入力、次回対応の設定、関連部署への連携、資料送付、顧客情報の更新などが含まれます。

後処理は、単なる事務作業ではありません。対応履歴を正確に残すことで、次回の顧客対応やクレーム防止、応対品質の改善、FAQやマニュアルの見直しに活用できます。

後処理で行う主な業務

コールセンターの後処理では、以下のような作業を行います。

  • 顧客情報の確認・更新
  • 通話内容の記録
  • 問い合わせ内容のカテゴリ分類
  • 対応結果の入力
  • 次回対応や折り返し予定の設定
  • 関連部署への引き継ぎ
  • 資料送付やメール送信
  • クレームや要望の共有

これらの作業が整理されていないと、オペレーターごとに入力内容がばらつき、顧客対応の品質管理が難しくなります。コールセンター全体の品質を高める考え方については、コールセンターの品質管理とは?確認および高める方法を解説も参考になります。

後処理時間・平均通話時間・平均処理時間の違い

コールセンターの生産性を確認する際は、後処理時間だけでなく、平均通話時間や平均処理時間もあわせて見ることが大切です。それぞれの違いを整理しておきましょう。

指標 意味 確認するポイント
後処理時間 通話後に対応履歴の入力や連携作業にかかる時間です。ACWとも呼ばれます。 入力ルールやシステム操作に無駄がないかを確認します。
平均通話時間 1コールあたりの通話時間です。ATT(Average Talk Time)とも呼ばれます。 顧客の要件を的確に把握し、必要な案内ができているかを確認します。
平均処理時間 通話時間と後処理時間を合わせた、1件あたりの処理時間です。AHT(Average Handling Time)とも呼ばれます。 通話から後処理まで含めた全体の効率を確認します。

平均処理時間は、一般的に「平均通話時間+後処理時間」で考えられます。つまり、後処理時間が長くなると、平均処理時間も長くなりやすいです。

また、AHTは必要な人員数や占有率を考える際にも関係する指標です。コールセンターの人員配置については、コールセンターの適正人数とは?計算方法や占有率の目安も紹介もあわせて確認しておくとよいでしょう。

ただし、短縮だけを目的にすると、対応履歴の質が下がる場合があります。後処理時間は、短さだけでなく、記録の正確性や次回対応への活用も含めて管理することが重要です。

コールセンターの後処理時間の平均

コールセンターにおける後処理時間の平均は、業界や業務内容、問い合わせの難易度、使用しているシステムによって異なります。一般的には、3〜5分程度を目安とするケースがあります。

ただし、これはあくまで目安です。問い合わせ内容が複雑な業務、技術的な確認が必要な業務、複数部署への連携が必要な業務では、後処理時間が長くなることがあります。

また、通話時間と後処理時間を合わせた平均処理時間では、業界によって差が出ることもあります。そのため、自社の後処理時間を評価する際は、一般的な平均だけで判断せず、自社の業務内容や問い合わせ種別ごとに比較することが大切です。

入電数の目安や業種ごとの違いを把握したい場合は、コールセンターの平均入電数は?業種別の目安や改善のコツを紹介も参考になります。

後処理時間が長いか判断するポイント

後処理時間が長いかどうかを判断する際は、単純に平均分数だけを見るのではなく、以下の観点で確認しましょう。

  • 問い合わせ内容に対して必要な記録ができているか
  • オペレーターごとに後処理時間の差が大きくないか
  • 入力項目やフラグが多すぎないか
  • CRMやシステムの操作に時間がかかっていないか
  • 後処理内容が次回対応や品質改善に活用されているか
  • 後処理のために次の対応へ移る時間が遅れていないか

後処理時間が長い場合でも、顧客対応に必要な記録ができているのであれば、単純に削減するだけでは不十分です。どの作業に時間がかかっているのかを分解して確認しましょう。

コールセンターの後処理時間が遅くなる原因

コールセンターの後処理時間が遅くなる原因は、オペレーター個人の入力スキルだけではありません。入力ルール、システム設計、マニュアル、CRM運用など、複数の要因が関係します。

オペレーターの入力スキルに差がある

オペレーターの入力スキルが不足していると、後処理時間が長くなりやすいです。タイピングスピードが遅い場合や、ショートカットキー、単語登録、テンプレート機能を活用できていない場合、入力に時間がかかります。

また、通話内容を整理して簡潔に記録する力も必要です。聞いた内容をそのまま長文で入力すると時間がかかり、後から見返したときにも要点がわかりにくくなることがあります。

オペレーターの対応力やトレーニングについては、コールセンタースタッフの話し方のコツとは?重要性やトレーニング法も紹介や、コールセンターの研修はなぜ必要?目的や内容を詳しく解説も参考になります。

後処理の入力ルールが不明確

後処理の入力ルールが定まっていないと、オペレーターごとに記録内容がばらつきます。必要な情報だけを短く入力する人もいれば、会話内容を細かく書きすぎて時間がかかる人もいます。

このようなばらつきは、後処理で何を記録すべきか、どの粒度で入力すべきかが明確になっていないことが原因です。後処理時間を短縮するには、入力内容の基準を明文化することが重要です。

入力ルールや対応基準を整える際は、コールセンター対応マニュアルとは?作り方・記載項目・運用のコツを解説もあわせて確認しておくとよいでしょう。

システムに入力する項目が多すぎる

入力項目や選択肢、フラグが多すぎると、オペレーターが判断に迷いやすくなります。対応内容や顧客情報を細かく分類する必要がある場合、1件あたりの後処理時間が長くなる可能性があります。

もちろん、分析や品質管理のために必要な項目もあります。しかし、現場で使われていない項目や重複した項目が多い場合は、入力負担だけが増えている可能性があります。

CRMやシステムの操作が複雑

CRMやCTI、問い合わせ管理システムの操作が複雑な場合も、後処理時間が長くなりやすいです。複数の画面を開く必要がある、同じ情報を何度も入力する、検索に時間がかかるといった状態では、後処理の効率が下がります。

システムを導入していても、現場の運用に合っていなければ、かえって負担になることがあります。操作手順や入力画面の見直しも、後処理時間短縮の重要なポイントです。

FAQや対応マニュアルが整備されていない

FAQや対応マニュアルが整っていないと、通話中や通話後に確認する時間が増えます。回答内容や引き継ぎ基準を毎回確認していると、後処理時間だけでなく平均処理時間も長くなりやすいです。

問い合わせ内容が多様なコールセンターほど、FAQ、トークスクリプト、対応マニュアルを更新し、オペレーターが迷わず対応できる状態を作る必要があります。

 

コールセンターの後処理時間を短縮する方法

後処理時間を短縮するには、オペレーター個人の努力だけに頼らず、入力ルールやシステム、マニュアル、教育体制を見直すことが大切です。

入力ルールを明確にする

まずは、後処理で何を入力するのか、どの程度の詳しさで記録するのかを明確にしましょう。問い合わせ内容、顧客の要望、回答内容、次回対応、引き継ぎ事項など、必須項目と任意項目を分けると運用しやすくなります。

入力ルールが明確になれば、オペレーターごとの記録のばらつきを抑えやすくなります。また、後から対応履歴を確認する際にも、必要な情報を探しやすくなります。

入力テンプレートを用意する

よくある問い合わせや対応内容については、入力テンプレートを用意しておくと後処理時間を短縮しやすくなります。たとえば、問い合わせ種別ごとに入力フォーマットを決めておけば、記録の抜け漏れを防ぎながら入力を効率化できます。

単語登録やショートカットキーも活用すると、よく使う表現や定型文をすばやく入力できます。

通話中に入力できる項目を整理する

顧客情報や問い合わせ分類など、通話中に入力できる項目は、会話の妨げにならない範囲で入力しておくと後処理時間を短縮できます。

ただし、通話中の入力に集中しすぎると、顧客の話を聞き漏らす可能性があります。通話中に入力する項目と、通話後に整理する項目を分けておくことが大切です。

入力項目やフラグを見直す

入力項目が多すぎる場合は、実際に活用されている項目と、ほとんど使われていない項目を見直しましょう。分析や改善に使わない項目まで入力していると、後処理の負担だけが増えてしまいます。

必要な情報を残しながら、重複項目や判断に迷いやすいフラグを整理することで、後処理時間を短縮しやすくなります。

CRMやCTIを活用する

CRMやCTIを活用すると、顧客情報や過去の対応履歴を確認しやすくなります。着信時に顧客情報が表示される、通話履歴が自動で紐づく、対応結果を簡単に選択できるなどの仕組みがあると、後処理の負担を減らせます。

後処理時間を短縮するには、現場の入力負担を減らしながら、顧客情報を正確に蓄積できる仕組みを作ることが重要です。

FAQや対応マニュアルを整備する

FAQや対応マニュアルを整備すると、問い合わせへの回答や引き継ぎ判断がしやすくなります。通話中に迷う時間が減ることで、通話時間や後処理時間の短縮にもつながります。

対応マニュアルは、作成して終わりではなく、問い合わせ傾向や現場の声をもとに更新することが大切です。

オペレーター教育とモニタリングを行う

後処理時間を短縮するには、オペレーターの入力スキルや要約力を高めることも必要です。タイピング、ショートカットキー、システム操作、対応履歴の書き方を研修で確認しましょう。

また、後処理時間が極端に長いケースや短すぎるケースを確認し、入力内容の質もあわせてチェックすることが重要です。短時間で終わっていても、必要な情報が残っていなければ改善が必要です。

後処理時間を短縮するときの注意点

後処理時間は短縮すべき指標ですが、単に短くすればよいわけではありません。入力内容の質が下がると、後続対応や品質管理に悪影響が出る可能性があります。

注意点 起こりやすい問題 対策
記録が簡略化されすぎる 次回対応時に顧客の状況がわからず、同じ確認を繰り返す可能性があります。 必須項目と入力例を決め、必要な情報は残せるようにします。
入力スピードだけを評価する 早く終わらせることが優先され、記録の正確性が低下する可能性があります。 後処理時間だけでなく、入力内容の質も確認します。
現場に合わないシステム変更を行う 項目を減らしすぎて、分析や引き継ぎに必要な情報が不足する可能性があります。 現場の声と管理側の分析目的を両方確認して設計します。
原因を分けずに一律で短縮する 問い合わせ内容が複雑な業務まで同じ基準で評価し、現場の負担が増える可能性があります。 問い合わせ種別や業務内容ごとに後処理時間を確認します。

後処理時間を改善するために見るべきKPI

後処理時間を改善する際は、ACWだけでなく、関連するKPIもあわせて確認しましょう。後処理時間だけを短くしても、通話時間や再問い合わせが増えてしまうと、全体の効率改善にはつながりません。

KPI 内容 確認するポイント
後処理時間 通話後の入力や連携作業にかかる時間です。 入力ルールやシステム操作の負担を確認します。
平均通話時間 1件あたりの通話時間です。 説明が長すぎないか、FAQやマニュアルで短縮できないかを確認します。
平均処理時間 通話時間と後処理時間を合わせた時間です。 1件あたりの対応全体にどれくらい時間がかかっているかを確認します。
一次解決率 最初の問い合わせで問題を解決できた割合です。 後処理短縮によって対応品質が下がっていないかを確認します。
再問い合わせ率 同じ内容で再度問い合わせが発生した割合です。 記録や案内内容に不足がないかを確認します。
応答率 入電に対して対応できた割合です。 後処理時間の長さが次の対応に影響していないかを確認します。

後処理時間の改善を外部に相談すべきケース

後処理時間の改善は、自社でも取り組めます。ただし、原因が入力スキルだけでなく、マニュアル、CRM、システム、業務フローにまたがっている場合は、外部の専門会社に相談することも選択肢になります。

とくに以下のようなケースでは、現状の業務フローを整理し、改善ポイントを明確にすることが重要です。

  • 後処理時間が長く、次の対応に移るまで時間がかかっている
  • オペレーターごとに入力内容や後処理時間の差が大きい
  • CRMへの入力ルールが統一されていない
  • 対応履歴を営業活動や品質改善に活用できていない
  • 問い合わせ内容の分析ができていない
  • FAQや対応マニュアルが更新されていない
  • システム項目が多く、現場の入力負担が大きい

DRMでは、コールセンターの実働支援だけでなく、応対ログや問い合わせ内容の分析、CRMを活用した顧客管理、対応マニュアルの整備、運用フローの改善まで一貫して支援できます。

後処理時間を短縮するだけでなく、顧客対応の品質や営業活動への活用まで見据えて改善したい場合は、外部支援を活用するのも有効です。

コールセンター運営全体の課題を整理したい場合は、コールセンター運営を成功させるコツとは?生じやすい課題も解説もあわせてご確認ください。

 

後処理時間の短縮と応対品質の改善を両立したい企業様へ

DRMでは、コールセンターの現状把握から、対応マニュアル整備、CRM入力ルールの見直し、応対品質管理、改善提案まで一気通貫で対応しています。

後処理時間が長い、入力ルールが統一されていない、対応履歴を活用できていないといった課題をお持ちの方は、ぜひご相談ください。

 

まとめ

コールセンターの後処理とは、通話後に対応履歴の入力や関連部署への連携を行う作業のことです。ACWとも呼ばれ、平均通話時間や平均処理時間とあわせて確認すべき重要な指標です。

後処理時間の平均は、業界や業務内容によって異なりますが、3〜5分程度を目安とするケースがあります。ただし、一般的な平均だけで判断せず、自社の業務内容や問い合わせ種別ごとに確認することが大切です。

後処理時間が遅くなる原因には、オペレーターの入力スキル、入力ルールの不明確さ、システム項目の多さ、CRM操作の複雑さ、FAQや対応マニュアルの未整備などがあります。

短縮するためには、入力ルールの明確化、入力テンプレートの用意、通話中に入力できる項目の整理、入力項目の見直し、CRMやCTIの活用、オペレーター教育が有効です。

なお、コールセンターの品質改善を検討する場合は、DRM(データリレーションマーケティング)にご相談ください。後処理時間の短縮だけでなく、CRMを活用した対応履歴管理、応対品質の改善、営業活動への連携まで支援可能です。

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